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Campanella (水曜日じゃないよ)

 8月に入ってからというものあまり日光を浴びていない気がします。暑くないのは身体が楽で良いのですがこうも雨や曇りが続くと滅入ってしまいますね。

 6日から出張で伊勢崎市に来ておりまして忙しさにかまけてブログを書くことを怠ってしまいました(しかし実は先週も休みはあったので書く時間はあった←つまりダラダラしてた)

 先日instagramをはじめてみたところ、思っていた以上にホームページを訪問してくれるお客さんがあったもので若干の負い目と戸惑いを感じつつも日銭を稼ぐほうに没頭してしまいましたが、まあ私のブログなぞ義務感に駆られて書くものでもないので変わらずマイペースでやっていこうと思います。

■今更Campanellaの「PEASTA」が良いアルバムだよという話

 今日はタイトルにもあるようにCampanella氏についてのこと。水曜日さんについても書きたいことがあるのですがそれは次の機会に回すとして今回は東海ドープネスCampanellaです。

 思い返すと私が彼の曲をはじめてちゃんと聴いたのはフリーダウンロードで発表された「DETOX」だったと思います。Tyler,the Creatorの「Yonkers」のトラックを使っていたのが印象に残っていてCampanellaのフローがとてもマッチしていました。(「RETOX」というのもあるよ!)

 なぜ今Campanellaについて書くのかというとセカンドアルバム「PEASTA」がとても良いアルバムだということに今更感じ始めたからです。このアルバムが発売されたのは2016年9月7日でもう一年近く経つわけですが、手に入れた当時何回もリピートして聴くという感じではなかったものの、一年にわたってiTunesの中で再生回数をじわじわと上げているのが「PEASTA」でした。(所謂スルメだった)

 曲単位でリピートするものはよく出会いますがこうしたアルバム全体を通してスッと聴けるものは頻繁にはないのでブログに書いておこうと思った次第です。(でも思い返してみたらJJJの「HIKARI」なんかもかなり聴いているな。最近わりと良いアルバムに出会うか)

Campanella - PEASTA

Campanella - VIVID

 さて、Campanellaファーストアルバムの「VIVID」も多彩で良いアルバムでしたが「PEASTA」ではプロデューサーはRamza(←最高にクール。ソロアルバム「Pessim」も良いです)とFree Babyronia、フューチャリングにはC.O.S.AとNero Imaiというクレジットだけ見れば前作に比べわりとこじんまりとしたアルバムです。

 

■ Campanella「PEASTA」

01. PEASTA Prod by Ramza
02. The Habit Prod by Ramza
03. Indigo Prod by Ramza
04. Birds Prod by Free Babyronia
05. KILLEME Prod by Free Babyronia
06. Shoo-in feat C.O.S.A. and NERO IMAI Prod by Ramza
07. Black Suede Prod by Free Babyronia
08. Relax,Break Prod by Ramza
09. Little Boy Blues Prod by Ramza
10. NINE STORIES Prod by Ramza
11. YUME no NAKA Prod by Ramza
12. outro Prod by Ramza

 

 なぜ私が一年通して飽きずに聴けるのかと考えてみますと、一番の要因はプロデューサーがRamzaとFree Babyroniaの2名だけということが大きいのではと思います。「VIVID」でもRamzaは参加していますが、その他にも多々豪華な陣営が揃っておりましてアルバム一枚通して聴くともうお腹一杯といった感じになります。(一曲一曲もちろんかっこいいです)

 一方「PEASTA」は誤解を恐れず言えば両者ともに雰囲気の似たビートですので一貫したテンションで疲れずに聴けるのかなと。特に12曲中9曲のビートをつくっているRamza。冷たい無機質な音の印象でこれがミニマルになりすぎると一気に私のツボから外れてしまうのですが、彼のトラックは揺れる音の中にもしっかり拍をとってくれるのでとても気持ちが良いです。BUN/Fumitake Tamuraの影響を受けていそうな気がします。(←逸れますが「Adieu A X」は私の中で名盤)

↑狐怖い。Ramzaのアルバム「Pessim」からインスピレーションを受けてつくられた映像作品だそうです。

Campanella

 肝心のCampanellaに関しては「DETOX」の頃から別段スタイルが変わっているわけではない気がします。(←決して悪い意味ではないです)

 一聴してわかる声質と独特なフローでオリジナリティーを既に確立できていることはとても大きく、情報を追うのも疲れるほどラッパー人口が増え続けている中ではそれだけでもかなりアドバンテージあり。これまでの作品を聴いているとテクニカルなフローでアッパーなトラックから「PEASTA」のようなローなものまでわりとどんなトラックでも乗りこなせるんじゃないかなというポテンシャルを感じております。

 そして何より彼のリリックは頭に残り、私にとってCampanellaはパンチライン製造機だと思っていましてエッヂの効いた言葉選びと寺山修司を引用するなど頭の中の引き出しがちょっと垣間見えるのも良いです。

「写真にイイね押して良い気分に浸ると なぜか遠くなった気がしたストリート」(NINE STORIES)

「書を捨てて町に出る 知ってる だけど手放せないTEL」(NINE STORIES)

「流行りの罵り合い全部ダセエ まず理解しろ文化の派生と惰性」(←これはSTUTSのFuriousですが聴いたときはよく言ってくれたと思った)

 要はアルバム全体を通してCampanellaのリリック、フローが実にトラックに嵌まっていて曲順も自然な流れで、きれいに始まってきれいに終わっていくということ。

 聴くときの自分のテンションによってはラップに注目することもできれば、ビートに傾聴することもできるということが飽きさせない、というかシーンを選ばずに聴けるから私がじわじわと再生しているといったところです。

 本当に今更何言ってんだって感じですが、まだ聴いていない人がいれば是非ご一聴あれ。

最後にEGO-WRAPPIN'の中納さんとやったナイスなこれ。これもわりとスルメ。というかあたりめ。

「街がパーティーで忙しいところ悪りぃんだけど俺のステップなら別に今は見なくてもいい」(←これもニヤっとしてしまった)

Campanella - PEASTA

ramza - pessim

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